超高層建築の世界#2 広州周大福金融センター
- TheWorldofSkyscraper
- 2020年3月21日
- 読了時間: 5分
更新日:2020年4月11日
SKYSCRAPER’S WORLDへようこそ
管理人のBKBこと、かわさきです。
このブログでは世界の超高層建築を紹介していきます。
早速ですが、今日ご紹介するのがコチラ
広州周大福金融センター
前回ご紹介した天津周大福金融センターと同じ高さ、
530m111階建ての超高層複合ビル、広州周大福金融センターです。
天津、広州どちらの周大福金融センターも高さは同じ530mで
世界8位の高さです。
天津のものが曲線を使ったデザインだったのに対して
広州周大福金融センターは直方体の組み合わせで
エッジの効いたデザインが特徴です。
カクカクした箱の組み合わせでありながら
竹のような軽さを感じさせるデザインの妙を感じます。
そんな広州周大福金融センターを設計・デザインしたのは
コーン・ペダーセン・フォックス、というアメリカを代表する設計事務所です。
前回のSOM同様、こちらも創業メンバーである3名の名前をつなげたものが
事務所名となっています。
コーンペダーセンフォックスはニューヨーク・ロンドン・上海に拠点を構えていて
世界中でこうした大規模プロジェクトを手掛ける建築家集団です。
またコーン・ペダーセン・フォックスはKPFと略して呼ばれたりもするので
どんな作品があるか気になる、という場合にはKPFスペース建築、と打つと
キレイな建築写真やパースの数々をみることができると思います。
さて、広州周大福金融センターですが周辺環境の概要もチェックしていきましょう
広州は北京・上海に次ぐ中国第三の都市で、中国南部、香港の北西部にある港湾都市なんですね
中国のハイテク産業の中心都市として有名な深圳とは隣同士です。
1992年に国家の経済発展を牽引する都市となるべく中心業務地区をそれぞれの都市に置くことが定められ、広州の街は発展してきました。この中心業務地区というのはセントラルビジネスディストリクトの頭文字をとってCBDと呼ばれています。
そんな広州CBDの中心地が珠江新城地区と呼ばれるエリアです。
広州と言えば、2つのランドマークである広州タワーと中信広場の間に広がる花城広場、
そしてそれをはさむように並ぶ二つの金融センターからなる高層建築の壮大な景色だと思います。
その2つの金融センターというのが広州国際金融センターという440mの高さを誇る高層建築と
それをしのぐ530mの高さ、今回ご紹介している広州周大福金融センターです
こういったカタチで広州は街のつくりをみても都市計画に配慮された街であることが見て取れますし
先ほどの広州タワーのほかにも広州大劇場というあのザハハディドさん設計のホールを作るなど
先進技術とデザインを積極的に採用している都市でもあり、地図や航空写真でも十分に街の魅力を感じることができます。
さてさて、ここまで周辺の情報を解説してきましたが
ここからは広州周大福金融センターにまつわるトピックをお話したいと思います。
広州周大福金融センターには2つの世界一がある、というお話なのですが
一体なにが世界一だと思いますか?
順番に行きましょう
ではまず一つ目の世界一
冒頭に、広州周大福金融センターはオフィス、アパート、住居、ホテルから構成される
と言いましたが、この内、ホテルが世界一高いところにあるホテル、というから驚きです。
実際、530m、111階建ての建物にあって上層16フロアはアメリカの名門ホテル
ローズウッドホテルが入っています。
530mの高さから広州を一望する眺め、夜景なんかはキット美しいでしょうね
それにちょっと関連する形で、実はこの広州周大福金融センターは95基のエレベータ、56基のエスカレータがあるのですが、この内、1階からホテルのサービスフロアにアクセスするシャトルエレベータ、これの速さが世界一なんです
なんとこのエレベータ、日立製作所がこれまでの技術を結集してつくったということで誇らしい気持ちもありますが、その速さなんと分速1200m!時速に直すと72キロ、ディズニーランドのスプラッシュマウンテンが64キロですから相当な体感速度かと思われます。
速さも気になりますが、エレベータでこれほどの高低差、となるとやはり耳がキーン問題も気になりますよね。
でもこれもさすが日立さん、気圧差を緩やかに抑える独自技術のおかげでそれほど耳の痛みを感じない使用になっているそうです。
これなら安心してホテルのフロアにもアクセスできますね。
水平移動ならまだしも、垂直移動で70キロ越えというのはどんなものなのか
ぜひ体感したいものです。
ちなみに、広州周大福金融センターができる前に世界で一番高いところにあったホテル、
というのはリッツカールトン香港だったそうです。
このリッツカールトン香港は484m 118階建ての香港環球貿易広場にあります。
環球というのは広い世界、地球という意味だそうなので名前を直すとすれば
香港ワールドトレードセンターといったところでしょうか。
こちらの設計を担当したのもコーンペダーセンフォックス、KPFとのことなので
KPFというのは縦に長い建築物の中で複数の機能を配置したり、デザインしたりするのが得意な組織として大型案件を手掛けるディベロッパーの中でもポジションを確かなものにしているのかもしれませんね
では最後に、広州周大福金融センターの印象的な写真をハイライトでご覧ください
いかがでしたか
高い建物って見てるだけでワクワクしますよね。
それだけでなく、今回の天津周大福金融センターのように周辺のトピックを調べていくと色々と面白い情報が出てきて、もっといろいろ知りたくなったんじゃないかなと思います。
感想や質問、この建物について知りたい、といったご意見はコメント欄でお待ちしてます。
これからも世界の高層建築を紹介していくのでこれからも見てもらえたら嬉しいです。
では今回はこの辺で、さようなら!
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