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超高層建築の世界#7 Lakhta Center/ラフタセンター


SKYSCRAPER’S WORLDへようこそ


管理人のBKBこと、かわさきです。



このブログでは世界の超高層建築を紹介していきます。



早速ですが, 今日ご紹介するのがコチラ ラフタセンター

前回ご紹介したロッテワールドタワーとよく似て 頂上に向かって先細りしながら伸びていく 鉛筆を立てかけたような細長い形が特徴の超高層建築です。 そんなラフタセンターは地上87階建て, 高さ462mで ヨーロッパで最も高いビルとして知られています。 世界では高さ13位, また少し変わったランキングで ねじれた建物では中国・上海にあるShanghai Towerに次ぐ 世界2位の超高層建築と言われています。 超高層建築の紹介を始めてからというもの

初めてヨーロッパの超高層建築を扱うことになりました。 こちらラフタセンターはロシアのサンクトペテルブルクにあります。 2012年に建設が開始され, 7年後の2019年に完成を迎えています。 当初, このタワーはサンクトペテルブルクの歴史的なまち並みの残る中心地区に 建設を予定していたそうなのですが, 景観に影響を与えかねないということで 市民の反対やUNESCOからの勧告を受け, ラフタと呼ばれる港湾地区に計画移転された という経緯があったそうです。

最終的に計画が進められたラフタというエリアは サンクトペテルブルクの西側, フィンランド湾に面する側の プリモルスキーと呼ばれる行政区の中にあります。 ラフタセンター建設のプロジェクトは ロシアの半国営企業で, 天然ガスの生産・供給で 世界一の規模を誇るガスプロムという企業の新社屋の建設を軸にしています。 実際, ラフタセンター内のオフィスフロアのうち, 2/3はこのガスプロム本社として使われ, 約8,000人の従業員がここで働くことになるのだそうです。 他にも研究機関と学習施設を掛け合わせたような複合施設, スポーツ施設やショッピングモール, カフェ・レストランといった市民に開かれた空間も計画されています。


さて, そんなラフタセンターのコンセプトデザインを手掛けたのは RMJMと呼ばれる世界最大級の建築デザイングループです。 このRMJMは今や世界中でデザイン性豊かな建築を手掛けるデザイン集団ですが, 元々はスコットランド・エディンバラの2人の建築家が立ち上げた組織でした。 Robert MatthewJohnson-Marshall,

この2人のイニシャルを取ってRMJMと呼ばれています。 この2人は創業当時から ”世界中に質の高い建築を創るために, 建築を通じて存在価値を示していく必要がある” と強い信念を持っていたそうです。 そうした原動力が独創的なデザインを生み出し,  世界中から引く手あまたの存在となっているのでしょう。 SF映画でも見ているかのような, 目を疑う建築作品にあふれる 彼らのHPは一見の価値ありです▶ https://www.rmjm.com/


そのRMJM在籍時にラフタセンターのデザインを担当したのが Tony Kettle(トニー・ケトル)という建築家です。 彼は現在, Kettle Collectiveという建築グループを主宰しています。 ここでも彼は世界4か国に拠点を構えながら エンジニアやインテリアデザイナーと連携して数多くの建築を手がけています。 どうしても斬新なデザインに目が行ってしまいますが, こうしたデザインも高性能であること, エネルギー効率が良いこと といった視点からサステナブルな建築をつくることに重きを置いているそうです。 今回ご紹介しているラフタセンターも頂上に向かって 側面がねじれながら螺旋を描いて繋がっていくデザインになっています。 これも単なるデザインではなく, 建物の高さ・大きさ・細さを保ちつつ 風に十分耐えられる構造的な強さを持たせるための処理だといいます。 これとよく似たコンセプトでエボリューション・タワーという高層ビルがあるので こちらも是非みていただきたいところです。 エボリューション・タワーはモスクワのビジネスセンターに建てられた 53階建て, 246mの高層建築なのですが, ラフタセンター同様, 側面がねじれているのが特徴です。 こちらの詳細はまた別の回で取り上げたいと思いますので よければまたそちらをご覧いただけたら嬉しいです。 さて、話をラフタセンターに戻して, 次は建物内部の機能の構成に移ります。


先ほどもお伝えした通り, ラフタセンターはロシアの半国営企業である

ガスプロムの新本社ビルとして計画されました。 ただ, やはり400,000㎡という広大な敷地一帯を開発するにあたって オフィス以外にも様々な機能を持ち合わせています。 例えば360mの高さにある展望デッキや展望レストランからは サンクトペテルブルクの街を文字通り一望できます。 それだけでなく, チルドレンズセンターという子ども向けの研究機関, サンクトペテルブルク初の可動式ホール, 最先端の医療機器を取りそろえたヘルスセンター, 屋外劇場にスポーツセンターなどなど全世代を対象とした空間が広がります。

こうした大規模な開発の中にあって, サンクトペテルブルクの北西部への

アクセシビリティの改善や建設コストや建物のランニングコストの削減,

街区内の快適性の向上のために様々なジャンルの先進技術が結集されているんだそうです。 こういったところにプロジェクトを細かく分類して, それぞれの専門家から知恵を授かり 最適な環境をつくることにフォーカスする, というRMJMのこだわりが見てとれます。 この姿勢がRMJMやKettle Collectiveに世界中の大規模開発において 白羽の矢が立つ所以かもしれませんね。 2019年に完成を迎えたラフタセンターはCTBUH(高層ビル・都市居住協議会)の年度表彰で 400m部門の建築賞, 建設部門, 構造部門で3冠を獲得しており デザイン以外の面でも高く評価されているということがよくわかります。

では最後に,ラフタセンターの印象的な写真を

ハイライトでご覧ください




はい, ということで今回は以上となります。 いかがでしたか? 高い建物って見てるだけでワクワクしますよね。


YouTubeではこの後、建築パースや参考画像を用いたハイライトを用いて

映像をまとめて行きますのでよかったら見てもらえると嬉しいです。


ビジュアル以外の部分でも今回のラフタセンターのように周辺のトピックを調べていくと色々と面白い情報が出てきて、調べてみようかな、もっと知りたいと思ってもらえたのではないかと思います。


感想や質問、この建物について知りたい、といったご意見はコメント欄でお待ちしてます。


これからも世界の高層建築を紹介していくのでチャンネル登録してもらえたら嬉しいです。


では今回はこの辺で、さようなら!


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